季節感を取り入れる工夫で教室の雰囲気が変わる

学級に落ち着きがない、何となく騒然としている。そんな風に感じているとしたら、教室に季節感を与えてみるのはいかがでしょうか。ちょっとしたことですが教室に季節を呼び込むことで殺風景な雰囲気が明るく落ち着いた雰囲気へと変わります。子どものいる環境は大切です。季節感を出して落ち着いた教室を演出すれば子どもたちの心境にも何か変化があるかもしれません。

 

季節感を取り入れ心を豊かに

季節の移ろいを感じ愛でることは、これまで日本が大切にしてきた伝統です。昔から、人々は季節を感じる楽しみを生活の中に取り入れることで人生を豊かにしてきました。何となくイライラした気持ちや攻撃的な気持ちも、季節を感じることで少しだけ穏やかな気持ちに変わります。学級に季節感を与えるちょっとした工夫で、子どもたちの心は明るくなります。

 

学級に季節感を呼び込む方法

花をかざる

最も簡単に出来る方法がコレです。春にはチューリップやアジサイ、夏はアサガオ、秋にはコスモスなど季節の花を飾るだけで教室はパッと明るくなります。花を飾るだけなら子どもたちのいないときに出来るので時間のことを考える必要もありません。

花は、見た目が美しいだけでなく香りでも季節を演出します。私は特にキンモクセイの香りで季節を感じます。ふわっと漂ってくる花の香りで季節を感じるという人はきっとたくさんいますよね。その感覚に子どものうちから触れさせておくのは良いことです。

また、花が近くにあるだけで人の心は穏やかになります。何も飾られていない教室より子どもたちの心に良い影響を与えてくれるはずです。ガラスによる怪我などが心配なときはプラスチックの花瓶にする、ベランダにプランターを置いて育てるなどの工夫が出来ます。プランターなら花瓶より長く花を楽しめますよ。

 

季節の話をする

忙しい日々でなかなか時間が取れないという先生も、ちょっとした時間に話をするだけならそこまで手間はかかりません。

「春にはお花見をする風習があります。花の短い美しさを楽しむためです。」「端午の節句には子どもの成長を願って、ちまきを食べたり菖蒲湯に入ったりします。これらは厄除けのためだと言われているんですよ。」

お花見、端午の節句、七夕、お盆、お月見、紅葉狩り、お正月など・・・その月にちなんだ行事について、どういう日なのか、家庭ではどんなことをするのか詳しく教えてあげると子どもたちは食いついてきます。学校で話しておけば、家でも話題に上がって「じゃあやってみようか。」と取り組む家庭が出てくるはずです。自分で実践する子も中にはいるかもしれません。家族でゆっくり季節の行事を楽しむという家庭はだんだん減ってきていますが、季節を感じながら家族団らんを過ごすというのは大切なことです。家族での時間を大事にしてもらうことで、子どもの心の落ち着きにもつながります。

行事についての話は学級通信のネタとしても使えます。学校で話をして子どもに季節を感じさせるだけでなく、行事を家庭にも啓発することで少しでも子どもと関わる時間を増やしてもらえれば一石二鳥です。

 

季節のイベントで教室を盛り上げる

七夕や豆まきなどは、学級で取り組まれている先生も多いのではないでしょうか。子どもたちはこのような楽しいイベントが大好きです。学級でレクレーションやゲーム、スポーツなどをするのも良いですが、ネタに困った時には学級で季節の行事をしてみるのも1つの手です。

家で行事をしていない子も、学校でしてみるとその楽しさに気付くことがあります。そんな子たちが楽しさを家に持ち帰って実践すれば、行事をしていなかった家庭でも取り組むようになるかもしれません。

 

教室掲示で季節感を演出する

教室が殺風景な気がするけどどんな掲示が良いだろう・・・掲示は常に新しくしておくこと、成長が見えるようにしておくことが大切だと言われますが、なかなか良いものが思いつかないものです。しかし、季節をヒントにすればそれほど悩むことはありません。その季節にふさわしいものに変えていけばいいので簡単です。

何かみんなで良いことをしたら1つシールを貼る。子どもの頑張りをポイントのように見える形にして積み上げ、たまったら楽しいことをする。このようにして教室にプラスイメージを広げていく取り組みに挑戦している先生が増えてきています。

ベテラン教師の中には、この取り組みを活用して季節感を演出されている方もいます。シールではなく折り紙などで作った飾りを箱の中に入れていくという方法で、春にはお花、秋にはりんごなど季節によって使う飾りを変えます。ちょっとした工夫ですが、これだけでも教室は明るくなりますし子どもたちの心も和みます。ベテランであるほど、このようなちょっとしたところに気を配っているというのが勉強になりますよね。学級での取り組みや掲示のアイデアに困ったら、季節感を取り入れてみるというのは良い方法です。

 

葉書を書く

葉書を出すというのも季節を感じる日本の伝統です。私も勤務していた頃は子どもたちに年賀状を出しましたが、すごい方だと暑中見舞い、残暑見舞い、年賀状を出されている先生がいらっしゃいます。見習いたい心がけですね。

先生から葉書が届くのは子どもにとって嬉しいことです。教師も子どもたちへ「みんなのことを考えているよ、大切に思っているよ。」という気持ちを伝えることが出来ます。そしてそれは、保護者もしっかりと見ています。子どもたち全員に葉書を出してくれる先生に対して悪いイメージを持つ保護者はいません。

普段の学校生活では厳しく接することが多くなってしまうかもしれませんが、葉書ならふだん言えないような気持ちをしたためることが出来ます。葉書は形に残るものなので、子どもの良いところや頑張りをほめてあげたり楽しかったことを書いてあげたりすれば子どもは何度でも読み返すでしょう。ネタに困ったら、面白いクイズなどを書いてあげると新学期の話題になります。

 

伝統を継承するのは子どもたち

最近は、日本の伝統的な風習を行わない家庭が増えています。しかし、子どもたちが受け継がなければ伝統は次の世代に続いていきません。ベテラン教師の中には、子どもたちのために菖蒲を買ってきたりすすきを刈り取ってきたりしてプレゼントするという先生もいらっしゃいます。それだけしてあげれば、子どもは喜んで家庭でも実践するはずです。季節を愛でる経験をさせることで、感性豊かな人間性を育てていきたいですね。