学級の荒れや崩壊でつらい思いをしている先生へ

学級経営の失敗

共に学び、共に歌い、遊び、泣き、笑いながら、素直でかわいい子どもたちと理想の学級をつくりたい。互いに認め合える人間関係の心地よさを知ってほしい。子どもの気持ちを大切にして、優しく教え、あたたかい言葉をかければきっと上手くいく。大丈夫。

・・・そう信じていた4月の始め。月日が経つにつれて、その理想は少しずつ剥がれ落ちていきます。

  • 言うことを聞かずわがままばかり
  • 突然キレて物を投げ始める
  • 「死ね」と罵声を浴びせてくる

これは実際の教室で起きている惨状です。最初は良い子で素直に指示を聞いていたのに、次第に何度注意しても何を言っても変わる気配の無い子どもへと変わっていきます。言うことを聞かない子どもに疲弊する先生。教師にとって、教室が荒れたり学級崩壊が起きたりするのは大きなストレスですよね。この異常な事態に病み、教室に行けなくなり、学校にいけなくなるケースも多くあります。教職2年目にして学校へ行くために精神安定剤を服用している先生がいるとも聞きました。なぜこのようなことになってしまうのでしょうか。もちろん、教師に力量がないのも原因の1つです。しかし、学級の荒れや崩壊の原因は教師だけの責任とは言い切れません。

 

時代の変容→家庭・子どもの変容

時代が移り変わり、集団だけでなく個人が尊重されるようになりました。世の中には多様な価値観が認められ、家庭の在り方や考え方も様々です。そうなってきたことでもちろん良い面もありますが、悪い面もあります。特に学校教育においてはそれが顕著です。学校に無理な要求をする、自分の子どものことしか考えていない保護者。しつけをされていない、集団に溶け込めない子ども。どの学校にも、こんな保護者や子どもがいます。しかも、その数はどんどん増えていると言われています。もはやこれまでの学校教育では時代に追いつかなくなってきているのが現実です。

 

うまくいかない学級づくり

いま、退職を間近にしているベテランのクラスでも学級崩壊が起きています。私が在籍していた学校でもベテランのクラスで学級崩壊があったと聞きました。ベテランの指導が通じないということは、これまでの画一的な指導が通用しなくなっていることを意味しています。ましてや、何の知識も経験も無い若手が学級をまとめるとなると、どれだけ大変なことかは容易に想像がつくはずです。

  • 新任で学級担任をすることになり不安で仕方ない
  • 教室がうるさい、子どもたちが話を聞かない
  • やんちゃな子の対応が難しい
  • 学級崩壊を起こして立て直しがきかない

あなたも学級経営に不安を抱えている、あるいは学級経営がうまくいかずに悩んでいませんか?

 

教師を続けていく上で大切なこと

教師という仕事は難しい

大学の講義では、教科に関する知識や指導について教えてもらえても学級づくりについては教えてもらえません。学校に赴任しても、学級経営に関する丁寧な指導はありません。教師は、学級経営については無免許の状態なのです。にも関わらず、自力で学級をまとめていかなくてはなりません。

ある先生が言われました。「教師ほどプロ意識が低い職業はない。」と。

「例えば、料理人であれば一流の料理を作るために修行を重ねる。これが当たり前。プロ野球選手なら毎日練習を重ねて腕を磨くのが当然だ。でも、教師はそれをしない。免許さえ持っていれば何の努力をしなくても、プロとしての力量がなくても教師を続けることができる。」

それを聞いたとき、確かにそうだと私は思いました。たとえ免許をとって教師になれたとしても、それはただの教師であって“プロ教師”ではないのです。

  • 子どもを統率し、正しいことは正しい、悪いことは悪いと理解させることができる
  • すべての子どもに学習を保証し、笑顔で安心して過ごせる教室をつくることができる

これらはすべて、教師が持っていて当たり前だと思われる能力でしょう。しかし、これが出来るのは紛れもなく“プロ教師”です。つまり、この当たり前はプロにしか成し得ない技だということです。

学校に通い、免許をとって試験に合格する。おそらくこれは多くの人が理解している教師になるための条件です。しかし、これは教師になるための条件であり、“プロ教師”になるための条件ではありません。教師になったからといって、誰もが“プロ教師”になれるとは限りません。

昔は、学校に権威がありました。教師というだけで保護者から尊敬され、子どもは言うことを聞いてくれていました。しかし、その時代は終わりました。

いくら正しいことを言っても子どもは言うことを聞きません。毎日死に物狂いで働き、細心の注意を払いながら苦労して子どもを指導しても保護者は分かってくれません。教師の仕事は本当に大変です。何の問題もなく教師という仕事を当たり前にやり遂げるということは、簡単なことなんかじゃありません。もしも何の問題もなく無事に1年間を過ごすことができたとしたら、それはたまたま良いクラスに当たったか、“プロ”の技を持っていたかのどちらかです。当たり前に出来ないからといって、それはあなたが劣っているわけではありません。“プロ教師”が凄いのです。

また、他のクラスは問題が無いのに自分のクラスだけが上手くいかないと自分を過小評価されているかもしれません。しかし、そんなことはありません。たまたま子どもが良くて本当に問題が無いというクラスもあるでしょう。しかし、多くはそう見えるだけでどのクラスの先生も大変な思いをされています。なかなかそれを表に出さないだけなのです。もしも自分を非難しているとしたら、教師という仕事はそれだけ難しく大変なのだという認識に変えていきましょう。

 

“プロ教師”の技術を学ぶ

何もせずに嘆いているだけでは現状は変わりません。失敗を省みず、子どものせいにして自分を正当化しながら過ごしている人はベテランになっても学級崩壊を起こします。私が頼りにしていたベテランの先生は、教職経験が30年を超えた今でも本を購入し、新しい情報を取り入れながら指導スタイルを改善されていました。“プロ”といえる力量のある教師たちはみな、失敗という経験から「自分に足りないもの」をふり返り、勉強して学んだり自分で考えたりしながらプロの技を身につけています。その努力があるからこそ、安定した学級経営が出来ているのです。こんな時代の中で当たり前の学級をつくっていくためには、“プロ”と言えるだけの技術を身につける必要があります。生やさしいことではありませんし、相当な覚悟と努力が必要です。

本物の“プロ教師”が口を揃えて言うことがあります。それは「学校が楽しい」ということ、そして「子どもがかわいい」ということです。あなたは学校に行くのが楽しいですか?あなたのクラスの子どもはかわいいですか?

 

最後に

記事の冒頭に書いた理想の学級と現実の学級。実は、私の経験に基づいて書いたものです。幸い仕事に行けなくなることはありませんでしたが、それでも毎朝吐き気を我慢しながら学校へ向かっていたのを覚えています。新任として学校に赴任する前、できる限りの情報を集め、準備をして臨んだつもりでした。しかし、必要だった力量を考えれば私の準備なんてものは雀の涙ほどのものでしかなかったことを思い知らされました。

  • 教師としてあたり前の学級をつくるためには相当な技術が必要なこと
  • 技術の無い教師が担任をすれば学級が荒れるということ
  • 学級が安定しない中で担任を続けるのがいかに過酷かということ

これらのことを身をもって経験し理解したからこそ、同じ苦しみを持つ先生方の気持ちがよく分かります。今の状態から抜け出すために必要なのは、“プロ教師”の技術を学び、身につけることです。当サイトでは、悩みながら奮闘している先生に問題解決のヒントを提供しています。